奥州道中の宿場町として栄えた矢吹町には、その昔から「行方野(ゆきかたの)」と呼ばれていた大原野がありました。明治十六年(1883年)には、その原野430ヘクタールが、宮内省管轄の御猟場となり(この頃から「矢吹が原」と呼ばれるようになりました)、主に「きじ(雉)鳥」狩猟の猟場として賑わい、各宮様や国内外の名士らが次々と訪町したという史実があります。
また、矢吹町では昔、結婚式などの晴れの日に隣近所の人を招き「きじそば」が振る舞われ、みんなで祝ったといわれています。つけ汁のキジ肉は高タンパク低カロリーで、淡泊な味わいながらコクがあり、程よく身のしまった食感が魅力であるため、のどごしの良い二八そばと良く合います。
「滋養ある旨みがつまった 晴れの日のごちそう」を是非ご賞味ください。
必須アミノ酸が豊富な雉肉!
以下↓に鶏、牛、豚と主な成分を比較してみます。 <肉100g当りの成分>
雉肉は必須アミノ酸をすべて含みますから、動物性蛋白としては良い食品と考えられます。
きじには野菜がよく似合う!
雉肉は鶏肉とはかなり異なり、栄養価を比べてみても蛋白質が多く脂質が少なく、カロリーが鳥肉の半分くらいです。蛋白の多いローカロリー食品と言えます。また身体のエネルギー代謝に必要で外部から摂取しなければならないミネラル(特にリン・カリウム)を多く含んでいます。なおビタミン類は、野菜や穀物類と一緒に食べると、いっそうバランスのよい健康食品になります。